☆ 法・時制・相・肯定否定の別

 文のカテゴリーはいくつかに分けられる。

※ 本サイトでの用語の一部は一般のものとは異なります。


法(モード)modos


 話しの内容は何かという問題だ。普通に叙述しているのか、願望の中身なのか、命令なのか、仮にそうだとしたらという内容なのか。それぞれの法の中に時制がある。


 叙述法 indicativo (一般には「直説法」と呼ぶ)
 従属法 subjuntivo (一般には「接続法」「仮定法」と呼ぶ)
 命令法 imperativo
 仮説法 condicional(一般には「条件法」と呼ぶ)


時制(テンス)tiempos


 英語では「過去」と「現在」の時制の違いによる動詞の変化形の違いがある。英語では「未来」時制の動詞の形態変化はなく、助動詞 "will" を使って未来時制を示す。これに対してスペイン語では、過去時制に二種類の区別があり、また未来時制の動詞の変化形がある。


 未完過去時制 imperfecto(一般には「不完了過去」や「線過去」と呼ぶ)
 終了過去時制 pretérito(一般には「単純過去」や「点過去」と呼ぶ)
 現在時制   presente
 未来時制   futuro


相(アスペクト)aspectos



 日本語で言えば「する」と「した」や「している」の違いの問題だ。

 「もう食べた?」という文は、それがもう完了したことなのかを問題にしている。「準備できてるかい?」という文も、「準備は終わっていて、もう始められるか?」ということを聞いている。時間の流れの中のどのような位置付けにあるかということを「相」「アスペクト」「aspecto」と呼ぶ。時制とは違う概念だ。英語と同様に二つの「相」がある。

 なし null
 完了相 perfecto
 進行相 progresivo

肯定・否定の別 confirmación o negación


 全ての文は肯定文か、否定文に分けられる。

動詞の変化形の決定 conjugación de los verbos


 文の主動詞の形は、上記の「法」「時制」「相」「肯定否定の別」の4つの条件についてそれぞれに選択肢が決定され、最終的に一つの変化形にたどり着く。この体系が脳内の神経回路のつながり方のパターンとして定着した時に、われわれは動詞を使いこなせる段階に至ったのだと言える。